ベルばらと鋼の夜をあなたに

お隣さんが同棲している、これは非常に辛い現実だ。
一軒家なら隣家が独り暮らしだろうが、同棲だろうが、気にはならない。
アパート住まいの場合はそうもいかない。
隣が帰ってきたことも、洗濯機を回していることも、全て筒抜けなのだ。
仲睦まじい二人が立てる音は、壁ひとつ隔てた独り暮らしの部屋に響き渡る。
真夜中は特に困る。読書中なのでお静かに願いたい。
これを大家さんに物申すのは気が引ける。
客観的に見て、隣人には何の罪もないからだ。
あぁ、この苦しみ、誰にも分かるまいよ・・・。
ここで書いたって音が消えるわけでもないので、ネタにしなかった。
しかし先日、T先輩が同様の状況に陥ったことがあると知った。
というわけで、ネタに昇格。


で、私が考案した対処法はズバリ朗読だ。
音のする壁に向かい、大声で漫画を読む。
漫画なのは台詞が多い上、臨場感があって読みやすいからだ。
そこで、舞台化されたものを選んでみた。
ベルサイユのばら
これは非常に向いている。何たって愛の物語だ。
だが、いざ朗読すると、目的を忘れひたすら「アンドレ!」「オスカル!」と叫び続ける悲しき夜となった。
自分に負けた。失敗。
鋼の錬金術師
戦闘が多い漫画は叫び声が多く、隣だけでなくご近所に迷惑がかかる。
私的には、朗読するのが楽しくて仕方ない。調子に乗って「兄さ〜んvv」と何度も連呼。
隣は静かにならない。残念。


何か効果的な漫画はないものだろうか。
名言の多い漫画が良いのならば、ジョジョかな。
隣人が仲睦まじく洗濯物を干している時に叫ぶのだ。
「俺は人間をやめるぞー」ってね。


・・・黙っていられないヒトリノ夜