ヘタレ万歳

帝国劇場で『ダンス・オブ・ヴァンパイア』を観た。
主演は山口祐一郎(ヴァンパイアである伯爵)市村正親ヴァンパイアハンターの教授)。
浦井健治さん、大塚ちひろさん、吉野圭吾さんも好演。
脚本はミヒャエル・クンツェ、作曲はジム・スタインマン。音楽はシルヴェスター・リーヴァイだと思っていたが、違った。

続きはまた書きます。


【追記】
続きを書くと言っておきながら、もう20日以上経ってしまった・・・。
さて、
「ヘタレ万歳」というのは、ヴァンパイアハンターの弟子が弱気だが正義感の強い青年だからだ。
彼はヴァンパイアに魅せられたヒロインを助けようと必死になる。真っ直ぐな心、純粋なヒーローだ。
強いヒーローよりも、弱いヒーローの方が観客は感情移入しやすいだろう。
しかし、ヴァンパイア相手に彼が勇敢に戦い、最後に見事敵の心臓に杭を突き刺し成敗、ヒロインと結ばれめでたしめでたし・・・じゃおもしろくない。
だからと言って、敵が勝利し、ヒロインは晴れて生贄になりました、おしまい・・・これでいいのか?
善悪がはっきりと分かれてしまうシナリオは、ここが難しいところだ。
ダンス・オブ・ヴァンパイア』はどちらかと言えば、後者だ。
私は選択肢になかった驚くべき結末を期待していただけに、終幕後は消化不良だった。
シナリオよりも、タイトルにある通りダンスを楽しむミュージカルだった。
劇場を揺さぶる山口さんの美声と、市村さんのコミカルな演技、どちらもとても素晴らしかった。
でも私は、黒いふんどし(もしくはヒモ状おパンツ)でヒーローに迫るオカマちゃんダンスが強烈で頭に残った。
吉野圭吾さん、あんたすげえよ。あんなにセクシーな踊り、帝劇でやっちゃうあなたが素敵。
「ミュージカルはダンスが一番!」という信条の方にはおすすめでございます。

(06.7.26)