ストレスが♪チャッチャラッチャ♪♪

「ねえセバスチャン、何故殿方は足を広げてお座りになるのかしら?私、いつも思うのよ、皆が足を閉じて座れば、7人掛けの席に7人きちんと座ることができるのではないかしらって」
「はあ……わたくしは男性でありますから、反省をしなければならない立場にございますね」
「まあ、あなたを責めているつもりはありませんわ。理由が知りたいだけです。私は見知らぬ殿方にお声をかけるような大胆な事などできませんから……腹を立てても注意ができないの」
「ですから、わたくしがお送りいたしますと申し上げておりますのに。お嬢さまが、どうしてもと、電車をお使いになるから、そのような事でお悩みになるのですよ!失礼を承知で言わせていただきます。だいたい、お嬢さまは近頃、些細なことにお怒りになりすぎでございます。お怒りはわたくしが全てお引き受けいたしますから、何事でもおっしゃって下さいとあれほど申しましたのに。お願いですから……」
「分かりました、分かりました。では明日、車を寄越して頂戴。六本木にフランソワ(ロングコートチワワ)の新しいお洋服を選びに行きますから」

通勤電車の中でひとり妄想。暇だと、これ以上ないくらいにダラダラし、徐々に時間という見えないものに浸食され、溶け消えていく気分になる。とはいえ、忙しくすれば、こうして些細なことでプリプリしてしまう。理由なく、おためし鳥(巨大ぬいぐるみ)に八つ当たりをする。思春期の少年のような夏休みの私。ああっ来週誕生日だ……。ベルダンディー!時間を戻して〜!!