深水黎一郎『ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ！』

犯人はあなただ！

ウルチモ・トルッコ 犯人はあなただ ! (講談社ノベルス)

うぅ〜確かに犯人でしたよ、すみません。
でも何だか腑に落ちない。何だ〜このもやもやっとした気分は！
こういう犯行とオチもありっちゃありなんだろうけれど、おそらく私は心の奥では認めてないんだろう。「ないわ〜」って思っているわけですね。
生理的に受け付けられない結末だってこともひとつかも。「ありえないよ、こんなの」ってね。
冒険とも言えるトリックやネタなのに、ここまでシンプルで要らないものをこそぎ落とした文章には脱帽。・・・メフィスト賞っぽくない。

以下ネタバレっぽいので「続きを読む」します。
嫌悪感を抱いたのは、もしかしたらエリカ（漢字忘れた。あれ？エリコだったかな？？）がファム・ファタル的な、つまり悪女の登場と、彼女に翻弄されてボロボロになるダメ（失礼）男がこのネタの根底にあるってのが理由かも。