覚えた言葉はすぐ使う

さすれば忘れることはあるまい。そう思っているのだが、今日のはいかんかった。


以下、事の顛末。


今日のオイラは膝丈のスカートにハイソックス、エナメルの靴という女の子的な出で立ちであった。膝丈のスカートは自転車に乗ると、どうしても上にあがってきてしまうためミニスカートと化すのである。膝上15センチくらいか、まぁこれは世に言うミニスカートの基準に相応しい。マイクロではない。ミニである。
帰宅が遅くなり、23時過ぎに夜道を急ぐはめになってしまった。自転車を漕ぎ漕ぎ疾走していると、背後から一台の車が近づいてきた。どんちゃんどんちゃんどでかい音量でラップが聞こえてくる。車は必死でチャリに鞭打つオイラと併走し、こともあろうに乗っている誰かが叫んだ、


「ミニだね〜」


ある意味むちむちの太ももをそこまで露出してはいないが、恥ずかしくならないわけがない。オイラは激昂し、車を睨んだ。にやにやする野郎4人、B系の皆様であった。いらん争いは好まぬ、いや、恐いし。むかつくけど、恐いし。無視を決め込むことにし、いらいらしながらチャリを漕ぐ。


「いいねぇ〜」


なおも言いやがるか。20すぎのおんなに向かって、何が楽しい。こんなオイラより駅前で女の子捕まえたら良いだろう、暇人どもめ!このこんこんちきどもめ!!


「断種!!」


一言吐き捨て、オイラは角を曲がり脇道へと逸走した。
なぜ断種・・・でかい声で言うもんじゃないだろ。断種って。


帰宅してから思い出した。ナチスドイツが断種をした、と今日の授業で聞いたのだった。