フランドル絵画に日本を見る

国立西洋美術館で開催されている『ベルギー王立美術館展』へ行ってきた。
今日までということに気づいたが、生協で前売券がまだ売られていた。200円引きで入れた。
私はルネ=マグリットの版画が大好きなので、生で『光の帝国』が拝めて感無量。マグリットは3点しか来ていなかった。ちょっと残念。
日本初公開という今展の目玉、ピーテル=ブリューデルの『イカロスの墜落』はなんとも言い難い絵だった。「おもしろいことしてんのねぇ〜」と金田一さんに報告したくなるような。落っこちたイカロスは両足しか描かれていなかった。水面から滑稽に出ているイカロスの足。大きなカンバスの隅っこににょきっと突き出る虚しい足。不思議な絵。
シャルル=ド=グルー『食前の祈り』を一目見た瞬間、驚く。そこには高倉健そっくりの男性が静かに祈りを捧げる姿が。よせばいいのに、「健さんだ!」と叫んでしまい、隣の老夫婦に失笑された。いや、ほんとに、そっくりだったんだもん。健さんの前世はオランダ人だったらしい。
何でもかんでも知っている物に置き換えて見てしまう。